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間違えた仕訳の訂正の仕方

間違えた仕訳を訂正する個所は、勘定科目、金額が主な訂正個所です。
勘定科目の訂正:
借方の仕訳を取り消すには、貸方に仕訳を行います。同様に、貸方の仕訳を取り消すには、借方に仕訳を行います。誤った仕訳全体(全部)の反対仕訳を行って取り消し、改めて正しい仕訳を行い、この2つの仕訳を1つの仕訳として処理します。
金額の訂正(追加する場合)
訂正前の勘定科目と同じ勘定科目に金額を加える仕訳をします。
金額の訂正(控除する場合)
貸借反対側に仕訳を行うことによってお互いに相殺され、差し引きされる。

【例】

次の取引の仕訳をしてください。

大阪商店から商品¥180,000を仕入れ、代金は京都商店より受け取った小切手で支払った際、貸方科目を当座預金として仕訳していた。

(仕訳)

(借方) 当座預金  ¥180,000   (貸方)  現金   ¥180,000

●参考

1. 間違えた仕訳考えます。

(借方)  仕入     ¥180,000  (貸方)  当座預金   ¥180,000

2. 全部取り消しのための仕訳(反対仕訳)します。

(借方)  当座預金  ¥180,000  (貸方)  仕入      ¥180,000

3. 正しい仕訳をします。

(借方)  仕入     ¥180,000  (貸方)  現金      ¥180,000

4. (2)と(3)の仕訳をまとめて正しい仕訳を考えます。仕入勘定は借方と貸方の両方に発生しているので相殺され、残った勘定科目が訂正の仕訳となります。

(借方)  当座預金  ¥180,000  (貸方)  現金      ¥180,000

【例】

大阪商店からの買掛金に対し、同店を受取人とし、得意先の東京商店を名宛人とする為替手形¥200,000を振り出し、東京商店の引受けを得て大阪商店に交付した取引の仕訳を貸借反対に仕訳し転記していた。

(仕訳)

(借方)  買掛金   ¥400,000   (貸方)  売掛金    ¥400,000

●参考

1. 間違った仕訳

(借方)  売掛金   ¥200,000   (貸方)  買掛金    ¥200,000

2. 全部取り消しの仕訳

(借方)  買掛金   ¥200,000   (貸方)  売掛金    ¥200,000

3. 正しい仕訳

(借方)  買掛金   ¥200,000   (貸方)  売掛金    ¥200,000

4. (2)と(3)の仕訳をまとめて正しい仕訳を考えます。借方と貸方の勘定科目および金額が同じ仕訳です。よって勘定科目は、(借方)買掛金(貸方)売掛金となり、金額は、倍額の¥400,000です。

(借方)  買掛金   ¥400,000   (貸方)  売掛金    ¥400,000

また、下記のような解答もあります。

(借方)  買掛金   ¥200,000   (貸方)  売掛金    ¥200,000
(借方)  買掛金   ¥200,000   (貸方)  売掛金    ¥200,000